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ストレージパリティ補助金の二次公募は10月2日正午まで。蓄電池が必須

公開: 2026年8月28日

工場や倉庫、店舗の屋根に太陽光発電と蓄電池をセットで入れる事業者向けの国の補助金、通称ストレージパリティ補助金の二次公募が2026年8月27日に始まりました。締切は10月2日金曜の正午。太陽光は1kWあたり4万円、業務用の蓄電池は1kWhあたり3.9万円の定額で補助され、中小企業のほか青色申告の個人事業主も申請できます。

私は補助金検索サービス「デルカモ」を運営していて、公募要領を日常的に読んでいます。この補助金の正式名称は「二酸化炭素排出抑制対策事業費等補助金(民間企業等による再エネの導入及び地域共生加速化事業)のうち、ストレージパリティの達成に向けた太陽光発電設備等の価格低減促進事業」。環境省の事業で、窓口となる執行団体は環境イノベーション情報機構(EIC)です。74ページある公募要領を読んで、申請を検討する人が最初に知るべき要点を整理しました。

蓄電池を付けることが前提の太陽光補助金

ストレージパリティとは、太陽光発電に蓄電池を導入したとき、その経済的メリットが導入コストを上回る状態を指す言葉です。公募要領もこの達成を重視すると明記しています。つまりこの補助金は太陽光パネル単体には出ません。定置用の蓄電池、または電気自動車を蓄電池として使う構成をセットにすることが申請の条件です。

もうひとつの柱が自家消費です。発電した電気の50%以上を敷地内で自分で使うことが要件で、余った電気を電力会社に売る逆潮流は事業所では禁止。FIT(固定価格買取制度)やFIPの認定を取ることもできません。売電収入をあてにした事業計画はそもそも組めない制度です。電気代の削減と、停電時に事業を止めない備えのための補助金だと理解するのが正確です。実際、停電時に施設へ最低限の電力を供給できる設計にすることも要件に入っています。

細かいところでは、IP通信機能を持つ機器のうちIPA(情報処理推進機構)のJC-STARというセキュリティラベルの取得対象になっているものは、ラベル取得製品(★1以上)を使う必要があります。機器選定の段階で販売店に確認しておくべきポイントです。

対象は民間企業と青色申告の個人事業主。設備には下限がある

申請できるのは民間企業、青色申告の個人事業主、医療法人、社会福祉法人、学校法人、協同組合、一般社団・財団法人など。従業員数や売上高の要件はありません。一方で白色申告の個人事業主と事業をしていない個人は、自分名義で直接申請できません。この場合はPPA事業者やリース事業者が申請し、電気やリースの利用者として参加する形になります。個人の戸建て住宅も同じ経路で、こちらは1kWあたり7万円と単価が高く設定されています。

事業者にとって先に確認すべきは、金額の上限よりも設備の下限です。戸建て住宅を除き、太陽光は出力10kW以上、蓄電池は容量20kWh以上が要件です。小さな店舗の屋根に5kWだけ載せたい、という計画は入口で対象外になります。屋根の面積や受変電設備との兼ね合いは、見積の前に施工業者へ確認してください。

補助は定額制。太陽光4万円/kW、蓄電池3.9万円/kWh

補助額は経費の何割という補助率型ではなく、設備の容量に応じた定額型です。太陽光は自己所有なら1kWあたり4万円、オンサイトPPAやリースで入れるなら5万円。蓄電池は業務・産業用(容量20kWh超)が1kWhあたり3.9万円で、対象経費の3分の1が上限になります。電気自動車を使う場合は容量の2分の1に4万円を掛けた額、V2Hなどの充放電設備も対象です。

上限は太陽光が2,000万円、蓄電池と充放電設備の合計が4,000万円、1申請あわせて6,000万円。交付額の下限はありません。たとえば最小ラインに近い太陽光10kWと業務用蓄電池30kWhを自己所有で入れると、単純計算で40万円と117万円、あわせて157万円が補助の基準額になります。実際の交付額は、この基準額と対象経費から算出した額の低い方で決まります。定額制なので、見積が高くついても補助が増えるわけではありません。相見積もりで導入価格自体を下げることが、そのまま手元に残る額に効きます。見積書は原則3者以上から取る決まりです。

最大のハードルは日程。完了期限は2027年1月29日

正直に書くと、二次公募でいちばん厳しいのは金額でも要件でもなく日程です。公募要領には、二次公募でも補助事業の実施期限は2027年1月29日のまま変わらないと注記されています。実施期限とは、設備の検収と代金の支払いまで終える期限のことです。

逆算してみます。締切の10月2日から応募書類の審査に約2か月、採択後に出す交付申請書の審査にさらに約1か月というのが公募要領に書かれた目安です。そして発注、契約、着工、支払いはすべて交付決定日以降でなければなりません。フライングで発注すると、その設備どころか事業全体が補助対象外になります。つまり交付決定から1月29日までの短い期間で施工と支払いを終える工程を、応募の時点で組み切っておく必要があります。

救いは、交付決定前にできる準備が明確に列挙されていることです。見積の取得、発注先の内定、設置場所の現地調査、社内の決裁はすべて事前に済ませて構いません。応募を出してから考えるのではなく、業者と工程表まで詰めた状態で10月2日正午を迎える。そういう設計の公募だと思ってください。申請はjGrants(国の電子申請システム)経由の電子申請のみで、メール提出は受け付けられません。jGrantsを使うにはGビズIDプライムのアカウントが必要なので、未取得ならまずそこから着手してください。

太陽光ではなく空調やボイラーの更新なら、別の制度を見る

最後に制度選びの話を。この補助金はあくまで太陽光と蓄電池のセット導入に出るもので、省エネ設備の入れ替え一般には使えません。電気代対策として空調やボイラー、コンプレッサーの更新を考えているなら、経産省系の省エネ・非化石転換補助金のほうが本命です。3次公募の締切は9月28日必着で、要点はこの記事に書きました。

関連記事: 省エネ・非化石転換補助金、3次公募は9月28日必着。空調も対象

太陽光や蓄電池は、国の制度のほかに都道府県や市区町村の補助と併走していることも多い分野です。デルカモでは、jGrantsに載っている募集中の公募を毎日同期して、業種とやりたいことから使える制度を上限額・補助率・締切つきで無料で表示しています。申請先を決める前に、一度覗いてみてください。

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本記事は2026年8月28日時点の官公庁の公表資料・公募要領・jGrants掲載情報に基づいています。締切・金額・要件は変更されることがあるため、申請時は必ず公式の最新情報をご確認ください。デルカモは申請書類の作成代行は行いません(行政書士法遵守)。

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