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補助金ニュース / 最低賃金 発効日 一覧

最低賃金の発効日は県で違う。47都道府県の一覧と助成金の締切

公開: 2026年9月8日

2026年度の最低賃金は、全国加重平均で時給1,177円、引き上げ幅は54円から65円と決まりました。9月3日に47都道府県すべての答申が出そろい、発効日は10月1日から12月2日まで、県ごとにばらけています。10月1日に上がるのは15都道府県だけです。この発効日は、賃上げに使える業務改善助成金の申請締切と直結していて、締切は発効日の前日です。県別の改定額と発効日、申請締切を一覧にしました。

私は補助金検索サービス「デルカモ」を運営していて、国の電子申請システムjGrantsに載る公募300件前後を毎日同期しています。9月1日の朝、業務改善助成金の申請フォームが都道府県別に40件以上まとめて入ってきました。締切は県ごとに違うのに、どのフォームにも「発効日の前日」としか書かれていない。発効日そのものは厚生労働省が9月3日に公表した答申状況の別紙に載っているので、そこから47県分を転記して締切に換算しました。

全国加重平均は1,177円。33県が国の目安を上回った

7月28日に国の中央最低賃金審議会が示した目安は、埼玉・千葉・東京・神奈川・愛知・大阪の6都府県が54円、ほかの41道府県が56円でした。この目安を受けて各県の審議会が審議した結果、引き上げ幅は54円から65円に広がりました。目安どおりだったのは14都道府県で、残る33県は目安を上回っています。

上回り方が大きいのは九州と四国です。佐賀が65円で最大、鹿児島が64円、高知と沖縄が63円、茨城と宮崎が62円と続きます。金額が低い県ほど上げ幅を大きくして、東京との差を縮めにいった形です。最高額の東京1,280円に対して最低額の宮崎1,085円は84.8%で、この比率は12年連続で改善しています。

全国の加重平均は1,121円から1,177円になりました。56円の引き上げは、昭和53年度に目安制度が始まってから2番目の大きさです。昨年度の66円ほどではないにせよ、2年続けて50円を超える上げ幅で、時給1,100円台が全国の標準になります。

発効日は10月1日から12月2日。10月1日に上がるのは15都道府県

答申が出てもすぐには発効しません。労働局が答申を公示し、労使からの異議申出の手続きを経て、労働局長が決定してから発効します。この手続きの日程が県ごとに違うので、発効日もばらけます。厚生労働省の別紙には「発効日は異議の申出の状況等により変更となる可能性有」と注記があるので、以下の日付はいずれも予定です。

10月1日に発効するのは、北海道・宮城・栃木・埼玉・千葉・東京・神奈川・新潟・富山・岐阜・愛知・三重・大阪・兵庫・香川の15都道府県です。10月中に発効するのは全体で37都道府県で、残る10県は11月以降になります。山梨・徳島・愛媛・大分が11月1日、長崎が11月2日、佐賀が11月15日、京都が11月16日、岩手と熊本が12月1日、沖縄が12月2日です。

「最低賃金は10月1日から」と思い込んでいると、京都のように11月16日まで旧額でよい県もあれば、逆に10月1日から即日で上がる県もあります。自分の県がどちらかで、給与計算の切り替え時期も助成金の締切もまるごと変わります。

業務改善助成金の申請締切は発効日の前日。上限は11月30日

業務改善助成金は、事業場内で一番低い時給を50円以上引き上げて、あわせて生産性向上につながる設備投資などをした場合に、費用の一部を助成する厚生労働省の制度です。上限600万円、助成率は4分の3から5分の4で、今年度の受付は9月1日に始まりました。制度の中身とコースごとの上限は前の記事に整理してあります。

関連記事: 最低賃金引き上げに使える補助金。業務改善助成金は9月1日から

締切のルールは厚生労働省のページに一文で書かれています。申請期間は9月1日から「申請事業場の都道府県において適用される地域別最低賃金の発効日の前日又は同年11月30日のいずれか早い日」まで。つまり発効日の前日が原則で、発効が12月に入る岩手・熊本・沖縄だけは11月30日が締切になります。東京や大阪など10月1日発効の15都道府県は9月30日で締切です。今日から数えて3週間ほどしかありません。

もう一つ、時給の引き上げ自体も発効日の前日までに終えている必要があります。発効日当日に上げると対象外です。申請書を出すだけでなく、賃上げの実施日も締切の前に置く。この2つを同じ日付で管理してください。

申請はjGrantsからできます。9月1日の受付開始に合わせて、都道府県ごとの申請フォームが並びました。ただし審査するのは事業場の所在地を管轄する労働局で、フォームを間違えて別の県に出すと、その労働局で棄却処理になると注意書きにあります。申請期間内に正しい県のフォームへ出し直す必要があるので、締切ぎりぎりに間違えると取り返しがつきません。

47都道府県の改定額・発効日・申請締切の一覧

厚生労働省が9月3日に公表した答申状況の別紙から転記しました。金額は改定後の時給、カッコ内が引き上げ幅、その後ろが発効予定日と業務改善助成金の申請締切(発効日の前日か11月30日の早いほう)です。発効日が動けば締切も動くので、申請前に自分の県の労働局の発表で確認してください。

北海道・東北

  • 北海道 1,131円(56円増)。10月1日発効、申請は9月30日まで
  • 青森 1,090円(61円増)。10月29日発効、申請は10月28日まで
  • 岩手 1,090円(59円増)。12月1日発効、申請は11月30日まで
  • 宮城 1,098円(60円増)。10月1日発効、申請は9月30日まで
  • 秋田 1,090円(59円増)。10月14日発効、申請は10月13日まで
  • 山形 1,092円(60円増)。10月30日発効、申請は10月29日まで
  • 福島 1,094円(61円増)。10月16日発効、申請は10月15日まで

関東

  • 茨城 1,136円(62円増)。10月18日発効、申請は10月17日まで
  • 栃木 1,125円(57円増)。10月1日発効、申請は9月30日まで
  • 群馬 1,120円(57円増)。10月3日発効、申請は10月2日まで
  • 埼玉 1,196円(55円増)。10月1日発効、申請は9月30日まで
  • 千葉 1,195円(55円増)。10月1日発効、申請は9月30日まで
  • 東京 1,280円(54円増)。10月1日発効、申請は9月30日まで
  • 神奈川 1,279円(54円増)。10月1日発効、申請は9月30日まで

中部

  • 新潟 1,108円(58円増)。10月1日発効、申請は9月30日まで
  • 富山 1,119円(57円増)。10月1日発効、申請は9月30日まで
  • 石川 1,113円(59円増)。10月3日発効、申請は10月2日まで
  • 福井 1,112円(59円増)。10月4日発効、申請は10月3日まで
  • 山梨 1,113円(61円増)。11月1日発効、申請は10月31日まで
  • 長野 1,117円(56円増)。10月2日発効、申請は10月1日まで
  • 岐阜 1,121円(56円増)。10月1日発効、申請は9月30日まで
  • 静岡 1,154円(57円増)。10月15日発効、申請は10月14日まで
  • 愛知 1,195円(55円増)。10月1日発効、申請は9月30日まで

近畿

  • 三重 1,143円(56円増)。10月1日発効、申請は9月30日まで
  • 滋賀 1,136円(56円増)。10月3日発効、申請は10月2日まで
  • 京都 1,180円(58円増)。11月16日発効、申請は11月15日まで
  • 大阪 1,231円(54円増)。10月1日発効、申請は9月30日まで
  • 兵庫 1,172円(56円増)。10月1日発効、申請は9月30日まで
  • 奈良 1,107円(56円増)。10月4日発効、申請は10月3日まで
  • 和歌山 1,101円(56円増)。10月3日発効、申請は10月2日まで

中国・四国

  • 鳥取 1,090円(60円増)。10月3日発効、申請は10月2日まで
  • 島根 1,092円(59円増)。10月10日発効、申請は10月9日まで
  • 岡山 1,104円(57円増)。10月2日発効、申請は10月1日まで
  • 広島 1,141円(56円増)。10月11日発効、申請は10月10日まで
  • 山口 1,101円(58円増)。10月8日発効、申請は10月7日まで
  • 徳島 1,103円(57円増)。11月1日発効、申請は10月31日まで
  • 香川 1,092円(56円増)。10月1日発効、申請は9月30日まで
  • 愛媛 1,093円(60円増)。11月1日発効、申請は10月31日まで
  • 高知 1,086円(63円増)。10月29日発効、申請は10月28日まで

九州・沖縄

  • 福岡 1,114円(57円増)。10月4日発効、申請は10月3日まで
  • 佐賀 1,095円(65円増)。11月15日発効、申請は11月14日まで
  • 長崎 1,087円(56円増)。11月2日発効、申請は11月1日まで
  • 熊本 1,092円(58円増)。12月1日発効、申請は11月30日まで
  • 大分 1,096円(61円増)。11月1日発効、申請は10月31日まで
  • 宮崎 1,085円(62円増)。10月24日発効、申請は10月23日まで
  • 鹿児島 1,090円(64円増)。10月25日発効、申請は10月24日まで
  • 沖縄 1,086円(63円増)。12月2日発効、申請は11月30日まで

業務改善助成金は予算の範囲内で交付されるので、締切前でも受付が終わることがあります。上の日付は「これ以降は出せない」日であって、「この日まで待てる」日ではありません。

小企業庁が9月4日に出した支援策。補助金の「最低賃金引上げ特例」を確認しておく

答申が出そろった翌日の9月4日、中小企業庁が「最低賃金引上げに対応する中小企業・小規模事業者への支援策」を公表しました。読んでみると、新しい補助金をつくる話ではなく、価格転嫁の徹底、既にある補助金と税制の特例と加点、省力化投資の促進、支援機関からのプッシュ型の伴走支援という4本柱を、最低賃金対応という切り口で束ね直した資料です。年度末までに100万件の伴走支援と相談対応を目指すと書かれています。

事業者側で押さえておく価値があるのは、補助金の特例の要件です。新事業進出・ものづくり補助金、デジタル化・AI導入補助金、省力化投資補助金の一般型には「最低賃金引上げ特例」があり、改定後の地域別最低賃金を下回る時給で3か月以上雇用している従業員が全従業員の3割以上いる事業者は、補助率が2分の1から3分の2に上がります。同じ要件で審査の加点も受けられます。今回の改定で時給を上げなければならない人が多い事業場ほど、この特例に当てはまりやすい構造です。

持続化補助金は、1人あたりの給与支給総額を3%以上増やす計画なら補助上限が50万円から200万円に上がります。加点の要件は「直近の改定以降に地域別最低賃金未満で雇用していた従業員が1人でもいる」で、これも今回の改定対応そのものです。省力化投資補助金のカタログ注文型は、事業場内最低賃金を3%以上、給与支給総額を6%以上増やす計画で上限が上乗せされます。

税制では中小企業向けの賃上げ促進税制があり、給与等の支給額を前年度から1.5%以上増やすと増加額の15%、2.5%以上なら30%を法人税か所得税から控除できます。控除上限は法人税額等の20%で、控除しきれない分は5年間繰り越せます。適用期限は令和8年度末です。

自分の県の締切から逆算する

やることは3つです。上の一覧で自分の県の発効日と申請締切を確認する。いまの事業場内最低賃金が改定後の額を下回っているなら、業務改善助成金の対象になるので、誰を何円上げるか、何に投資するかを決めて見積もりを取る。締切の前に申請を出し、発効日の前日までに時給の引き上げを終える。10月1日発効の15都道府県はこの全部を9月中に片付けることになります。

最低賃金への対応は「上がった分をどう払うか」で終わりがちですが、上げるタイミングを1か月前倒しするだけで設備投資に助成が付き、補助金の補助率も上がる。制度はそういうふうに組まれています。使わない理由を探すより、自分の県の締切から逆算して動くほうが早い。

業務改善助成金以外にも、設備投資や販路開拓に使える補助金はjGrantsに常時300件前後の公募が載っています。デルカモでは、その公募を毎日同期して、業種とやりたいことから使える制度を上限額・補助率・締切つきで無料で表示しています。賃上げの原資づくりに使える制度がないか、あわせて覗いてみてください。

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本記事は2026年9月8日時点の官公庁の公表資料・公募要領・jGrants掲載情報に基づいています。締切・金額・要件は変更されることがあるため、申請時は必ず公式の最新情報をご確認ください。デルカモは申請書類の作成代行は行いません(行政書士法遵守)。

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