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補助金ニュース / 補助金 勧誘 怪しい

補助金の勧誘ハガキ・電話は本物か。国の注意喚起で確かめる

公開: 2026年8月13日

「補助金がもらえます」というハガキや電話が事務所に来て、本物かどうか調べている。この記事はそういう人向けです。先に答えを書くと、中小企業庁は2026年8月10日に注意喚起を出し、「補助金・助成金などの勧誘を、電話・メール・はがき・SNS等で行うことは一切ありません」と明言しました。国を名乗る勧誘は、その時点で偽物と考えていい状況です。

私は補助金検索サービス「デルカモ」を運営していて、国の補助金電子申請システムjGrantsに載る公募300件前後を毎日同期しています。本物の補助金情報がどういう経路で流れてくるかを知っている立場から、勧誘の見分け方と、怪しいときの確認手順を書きます。

8月10日に中小企業庁が出した注意喚起

今回報告されているのは、「中小企業庁の認可/認定を受けた会社」と名乗る事業者や、「中小企業庁の職員」と名乗る人物から、「補助金・助成金がもらえる」という連絡が来るケースです。手段は電話、メール、はがき、SNSと幅広い。

これに対する中小企業庁の説明は、解釈の余地がないくらいはっきりしています。

中小企業庁が、補助金・助成金などの勧誘を、電話・メール・はがき・SNS等で行うことは一切ありません。

銀行カードやキャッシュカード、マイナンバーカードを預かることもない、と続きます。つまり「中小企業庁」という名前と一緒に、もらえる話やカード類の話が出てきたら、その組み合わせ自体が偽物のサインです。迷う必要がありません。

この種の注意喚起は初めてではなく、2024年8月にも「給付金等の名称で資金提供を受けられる」とする不審な勧誘への注意がミラサポplus(中小企業庁の中小企業向け支援サイト)に掲載されています。2年経っても同じ構図の手口が回り続けているわけです。

なお8月10日の注意喚起には、無料をうたう求人広告を契約したら高額な請求書が届いた、という別のトラブルも並んでいます。補助金の話ではありませんが、「無料」で釣って後から請求する流れは共通なので、中小企業を狙う営業電話への警戒はまとめて上げておいて損がないと思います。

「中小企業庁の認定を受けた会社」が引っかかりやすい理由

この名乗りがやっかいなのは、完全なでたらめではないところです。

国の制度として「認定経営革新等支援機関」が実在します。税理士や公認会計士、中小企業診断士、商工会・商工会議所、金融機関などを、経営相談に乗れる力量があるとして国が認定する仕組みです。制度が実在するから、「認定を受けています」という営業トークに信ぴょう性が乗ってしまう。

ただ、2つの事実で切り分けられます。

ひとつ。認定支援機関は補助金を出す側ではありません。申請する事業者の相談に乗る専門家であって、認定されていることと補助金がもらえることの間に因果はありません。「認定を受けているのでもらえます」は、文として成立していないんです。

もうひとつ。認定が本当かどうかは照合できます。中小企業庁が認定支援機関の検索システムを公開しているので、名乗られた会社名で検索すれば載っているかが分かります。載っていなければその場で嘘が確定します。載っていたとしても、電話で「もらえます」と断言してくる相手を私なら信用しません。

本物の公募は向こうから電話してこない

毎日公募情報を同期していて確信していることがあります。補助金の情報は、徹底して「公表して、待つ」形でしか流れません。事務局や官公庁のサイトに公募要領が載り、受付期間が示され、事業者が自分で申請する。国の側から個別の会社に「おたくは対象です」と連絡してくる経路は、そもそも存在しません。

だから、次のどれかがあれば、制度の名前がどれだけ本物らしくても疑ってください。

  • 「あなたの会社だけが対象」と特別扱いをにおわせる
  • 「今日中に」「今週中に」と即断を迫る
  • 申請の前に「事前審査料」「着手金」の支払いを求める
  • 「キャッシュバックで実質無料になる」と持ちかける

とくに最後のキャッシュバック型は、性質が違います。あれは詐欺被害というより、不正受給への勧誘です。デジタル化・AI導入補助金2026(旧IT導入補助金)の事務局は、「実質無料」「キャッシュバック」といった勧誘を不正の入口として名指しで警告しています。ツール代金を後から返してもらって自己負担を消すのも、GビズID(行政手続きの共通認証ID)を業者に渡して申請を丸投げするのも不正にあたり、判明すれば交付決定の取消と補助金の返還請求が待っています。勧誘に乗った時点で、被害者ではなく不正受給の当事者として扱われる。ここがこの型のいちばん怖いところです。

ひとつ補足すると、自治体が管内の事業者に制度の案内を郵送すること自体は普通にあります。案内が来たこと自体で慌てる必要はなくて、見るべきは「もらえる」と断言してお金やカード、IDを要求してくるかどうかです。

怪しいと思ったらこの順で確認する

確認は3手で終わります。

まず、制度名で検索します。実在する補助金なら、所管の官公庁サイトか、そこから案内されている事務局サイトに必ず公募情報と公募要領があります。勧誘で聞いた制度名で検索して公的な情報が出てこないなら、その制度は存在しません。名前だけ本物で条件の説明が違うパターンもあるので、金額や締切も公式の記載と突き合わせてください。

次に、相手の会社名を照合します。「認定を受けた」と言われたら、認定支援機関の検索システムで会社名を引く。30秒で済みます。

最後に、お金とカードとIDの要求が出た時点で打ち切ります。事前の手数料振り込み、カード類の提示や預かり、GビズIDの共有。どれかが出たら、それ以上話を聞く価値はありません。しつこいようなら、ミラサポplusに案内のある相談窓口や、最寄りの警察に相談してください。

ちなみに、補助金の支援業者そのものの法律上の線引きは別の記事で書きました。報酬を受け取って申請書類を作れるのは行政書士だけ、という行政書士法の話です。代行を検討している人はこちらもどうぞ。

関連記事: 補助金の申請代行は違法か。条文と公募要領で線引きを確認した

断る自信がなければ、入口を変える

勧誘への対処をあれこれ書きましたが、いちばん確実なのは、補助金の情報を「かかってきた電話」からではなく、自分で引ける入口から取ることです。

私が運営しているデルカモでは、jGrantsに掲載される公募約300件を毎日同期して、業種と目的から使える制度を無料で探せるようにしています。公募中の制度しか出てこないので、架空の制度に当たりようがありません。「うちが使える補助金が本当にあるのか」を確かめる入口に使ってみてください。

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本記事は2026年8月13日時点の官公庁の公表資料・公募要領・jGrants掲載情報に基づいています。締切・金額・要件は変更されることがあるため、申請時は必ず公式の最新情報をご確認ください。デルカモは申請書類の作成代行は行いません(行政書士法遵守)。

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