記入例ライブラリ / 小規模事業者持続化補助金
持続化補助金の 経費明細表・資金調達方 法の 書き方 — 様式3の 記入例つき
最終更新: 2026-07-20
様式2(経営計画)が「何をやるか」の書類なら、様式3はそれをお金の言葉に翻訳する書類です。審査だけでなく、採択後にいくら戻るかを実質的に決めるのはこちら。経費区分の選び間違いや対象外経費の混入は、そのまま減額に直結します。
様式3とは 何の 書類か
第20回公募の様式3「補助事業計画②」は、経費明細表(何に・いくら使うか)と資金調達方法(そのお金をどう用意するか)の2部構成で、申請システムに直接入力します。
書き方の大原則はひとつだけ。様式2に書いた取組と、経費明細の1行1行が対応していること。計画に出てこない経費が明細に載っていたら、その行は「なぜ必要?」と疑われます。逆も同じで、計画に書いた取組に経費がついていなければ実行可能性を疑われます。
経費ルールの 基本情報
- 書類
- 様式3「補助事業計画②」(経費明細表・資金調達方法)— 申請システムに直接入力
- 経費区分
- 機械装置等費/広報費/ウェブサイト関連費/展示会等出展費/旅費/新商品開発費/借料/委託・外注費(8区分)
- ウェブ関連費の上限
- ウェブサイト関連費: 単独申請不可。補助金交付申請額の1/4(最大50万円)まで
- 見積のルール
- 1件100万円(税込)超の購入は2者以上の見積が必要。中古品は50万円(税抜)未満かつ2者以上の見積
- 消費税の扱い
- 消費税は補助対象外(税抜で計上)。免税事業者・簡易課税事業者・2割特例の申請者は税込計上可
- 支払方法
- 支払いは銀行振込が原則。1取引10万円(税抜)超の現金払いは不可。クレジット払いは補助事業期間内の引き落とし完了分のみ
- スケジュール
- 第20回: 受付2026年11月5日〜12月15日17:00(採択発表2027年3月頃予定)
8つの 経費区分の 使い分け
- 機械装置等費 — 業務用オーブン、加工機など。ソフトウェアはここではなくウェブサイト関連費へ
- 広報費 — チラシ・ポスター・看板など紙・実物の販促。ウェブ広告や動画はウェブサイト関連費へ。単なる会社PRは対象外
- ウェブサイト関連費 — HP・ECサイト構築、SNS広告、SEO対策など(次章の上限ルールに注意)
- 展示会等出展費 — 出展料と関連運搬費・通訳翻訳料。商談会の飲食を含む参加費は対象外
- 旅費 — 販路開拓のための出張。日当・ガソリン代・タクシー代は対象外
- 新商品開発費 — 試作品やパッケージ試作の原材料・設計・デザイン。実際に販売する商品の包装分は対象外
- 借料 — 機器・設備のリース料。事務所家賃は原則対象外
- 委託・外注費 — 店舗改装工事など、自ら実行困難な業務の外注
迷ったら「その経費の実体は何か」で判定します。同じ「デザイン代」でも、チラシなら広報費、ECサイトならウェブサイト関連費、試作パッケージなら新商品開発費です。
ウェブサイト関連費の 罠 — 単独申請不可・1/4上限
「ECサイトを作りたいから持続化補助金」という人が最初につまずくのがここです。第20回公募要領では、ウェブサイト関連費に2つの強い制限があります。
- ウェブサイト関連費だけでの申請はできない — 必ず他の経費区分と組み合わせます
- 補助金交付申請額の1/4(最大50万円)まで — 例えば交付申請額が50万円なら、ウェブ関連に充てられる補助金は12万5,000円までです
EC構築を主役にしたい場合は、撮影(広報費)や梱包資材の試作(新商品開発費)など、計画上自然な他区分の経費と組み合わせて設計するのが現実解です。なお、ウェブ関連のコンサルティング費用は対象外です。
対象外に なる 経費の 代表例
- 汎用性の高い機器 — パソコン・タブレット・プリンター・複合機・WEBカメラ・電話機、HDDやモニターなどのPC周辺機器、家庭用電気製品
- 自動車等の車両(原則)
- 消耗品・事務用品 — 名刺・文房具・インク・用紙・USBメモリなど
- 経常経費 — 通信費・光熱水費・役員報酬・直接人件費・アルバイト代
- 不動産関連 — 敷金・保証金・仲介手数料。建物の増築で不動産の取得にあたるものも対象外
- 各種手数料・専門家費用 — 金融機関手数料、税務申告・決算書作成費、コンサルティング費(インボイス対応に関する税理士等への相談費用は例外的に対象)
共通する考え方は補助対象経費の3原則で解説しています。「事業以外にも使えるもの」は原則入らない、が背骨です。
経費明細表の 書き方と 記入例
書き方のポイントは3つ。①経費内容は品名だけでなく用途まで書く ②金額は見積書と一致する税抜金額 ③様式2の取組番号と対応づける。「一式◯◯円」というどんぶり表記は、金額の妥当性を示せず減額リスクになります。
①機械装置等費: 業務用スチームオーブン(ギフト需要増への生産能力強化・取組1対応)… 600,000円
②ウェブサイト関連費: ギフト対応ECサイト構築(配送注文の受注体制づくり・取組2対応)… 150,000円
③広報費: ギフト商品撮影・チラシ制作(EC集客と店頭告知・取組2対応)… 90,000円
補助対象経費合計 840,000円/補助金交付申請額 500,000円(補助率66.7%・上限50万円)。ウェブサイト関連費への補助金充当は100,000円で、交付申請額の1/4(125,000円)以内に収まることを確認。
資金調達方 法の 書き方
補助金は後払いです。だから様式3では「補助金が入るまでの間、事業に使うお金をどう用意するか」を書きます。ここで見られているのは金額の大小ではなく、立て替えの現実性です。
- 自己資金でまかなうなら、その旨をそのまま書けば十分です
- 借入を予定するなら、金融機関名と調達予定額を書きます(事前に相談しておくと実現性の裏づけになります)
- 経費合計と調達額の合計が一致していること — 単純ですが、ここのズレは意外と多い形式ミスです
よくある質問
- 見積書は申請時に必要ですか?
- 第20回公募では、価格の妥当性を証明できる見積書等の提出は採択発表後〜交付決定までに求められます。ただし申請時の経費明細の金額はその見積と整合している必要があるため、実務上は申請前に見積を取っておくのが安全です。1件100万円(税込)超の購入は2者以上の見積が必要です。
- 金額は税込・税抜どちらで書きますか?
- 消費税は補助対象外のため、原則は税抜で計上します。ただし免税事業者・簡易課税事業者・2割特例の適用を受ける申請者は税込での計上が認められています。自社がどちらに当たるか分からない場合は税理士や事務局に確認してください。
- 現金で支払った経費も認められますか?
- 支払いは銀行振込が大原則です。1取引10万円(税抜)を超える現金払いは認められません。小切手・手形・相殺も不可です。クレジットカード払いは申請者名義で、補助事業期間内に口座引き落としまで完了したものに限られます。
本記事の記入例はすべて架空のものです。制度情報は2026-07-20時点の第20回公募要領(第7版)に基づいており、回次によって経費ルールは変わります。最新の公募要領が常に優先されます。デルカモは申請書類の作成代行は行いません(行政書士法遵守)。