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持続化補助金の経営計画書(様式2)の書き方 — 項目別の記入例つき

最終更新: 2026-07-04

持続化補助金の申請でいちばんの山が、様式2「経営計画書兼補助事業計画書」です。この記事では、何を・どの順で・どう書けばいいのかを項目ごとに解説し、架空の焼き菓子店を例にした記入例を添えました。

この記事の記入例はすべて架空の事業者のものです。ご自身の申請書は、ご自身の言葉で書いてください。書けた文章が審査の観点とズレていないかのセルフチェックには、この記事の「審査で見られるポイント」をどうぞ。

様式2とは何の書類か

様式2(経営計画書兼補助事業計画書。回次により様式番号は変わり、第20回公募では「様式2-1」に含まれます)は、持続化補助金の審査で合否を実質的に決める書類です。「うちはこういう店で、お客さんはこういう人たちで、これからこうしたい。そのためにこのお金を使う」——それを審査員に伝わる順番で書きます。

逆に言えば、この書類はあなたの商売のことを一番よく知っている人にしか書けません。難しい言葉は必要ありません。必要なのは、自分の商売を順番どおりに説明することだけです。

制度の基本情報

制度名
小規模事業者持続化補助金(一般型・通常枠)
現在の回次
第20回公募
補助上限
50万円(通常枠)※インボイス特例+50万円・賃金引上げ特例+150万円で最大250万円
補助率
2/3(賃金引上げ特例を使う赤字事業者は3/4)
対象者
小規模事業者(商業・サービス業: 常時使用する従業員5人以下 / 宿泊業・娯楽業・製造業その他: 20人以下)
対象経費の例
機械装置等費、広報費、ウェブサイト関連費(広報費・ウェブ関連費は各上限30万円・単独申請不可)、展示会等出展費など
公募スケジュール
第20回: 受付2026年11月5日〜12月15日17:00(様式4の発行依頼は12月4日まで)
回次(第◯回公募)によって締切・要件・様式が変わります。申請前に必ず公式サイトの最新の公募要領をご確認ください。あなたの条件でいくら戻る可能性があるかは、無料診断で確認できます。

様式2の全体構成 — 書く順番はこの4つ+事業計画

様式2の前半「経営計画」は次の4項目で構成されます。

  1. 企業概要
  2. 顧客ニーズと市場の動向
  3. 自社や自社の提供する商品・サービスの強み
  4. 経営方針・目標と今後のプラン

後半の「補助事業計画」で、補助金を使って何をするか(販路開拓等の取組内容)と経費の内訳を書きます。ポイントは、1〜4が一本の物語としてつながっていること。「こういう店(1)に、こういうお客さんが来ていて(2)、うちはここが強い(3)。だから次はこうする(4)。そのための投資がこれ(補助事業計画)」という流れです。

1. 企業概要の書き方

審査員はあなたの店を見たことがありません。初めての人が3分で店の輪郭をつかめることがゴールです。創業年、場所、商品、客層、売上の柱を、数字を交えて書きます。売れ筋商品の写真や外観写真を入れると伝わりやすくなります。

架空の記入例企業概要(架空の焼き菓子店の例)

「洋菓子アトリエこはる」は、2019年に◯◯県◯◯市の商店街で開業した焼き菓子専門店です。店主と パート1名の2名で運営しています。主力商品は国産バターを使った缶入りクッキー(1缶2,400円)で、売上の約6割を占めます。残りはマドレーヌ等の焼き菓子(3割)、季節のギフトセット(1割)です。

客層は30〜50代の女性が中心で、手土産・贈答用途が約7割。年間売上は約900万円で、直近2年は商店街の来街者減少により微減傾向にあります。

2. 顧客ニーズと市場の動向

「お客さんに何を求められているか」「商圏で何が起きているか」を書きます。大げさな市場統計は不要です。店頭で実際に言われたこと・断っている注文が、いちばん説得力のあるデータになります。

架空の記入例顧客ニーズと市場の動向(架空の例)

店頭では「遠方の親戚に直接送ってほしい」「まとめて30缶注文したい」という声を月に数件いただくが、現在は店頭販売のみのため、配送を伴う注文や大口注文をお断りしている状況である。

また、当店の缶クッキーはSNSで紹介された際に県外からの問い合わせが20件以上あったが、オンラインでの購入手段がなく機会損失となった。贈答用菓子のEC市場は拡大傾向にあり、当店の主力である「缶入り・日持ちする焼き菓子」はEC販売との相性が良い。

3. 自社の強み

強みは「他店ではなくあなたの店が選ばれている理由」です。設備や技術だけでなく、リピーターの多さ、レビュー、受賞歴、仕入れの独自性など、証拠になる事実を添えて書きます。

架空の記入例自社の強み(架空の例)

①日持ちの長さ: 独自の脱酸素パッケージにより賞味期限45日を実現しており、贈答・配送用途に適する。②ギフト需要への対応力: 缶のデザインを地元作家に依頼しており、「缶を取っておきたくなる」という声が多い。リピート率は約4割。③店主は洋菓子店で12年の製造経験があり、県の菓子コンクールで入賞歴がある。

4. 経営方針・目標と今後のプラン

1〜3を受けて「だから今後はこうする」を書きます。数値目標(売上・客数)と期限を入れると計画の解像度が上がります。ここで書いた方針と、次の補助事業計画が食い違わないよう注意してください。

架空の記入例経営方針・目標と今後のプラン(架空の例)

商店街の来街者減少に依存しない売上構造をつくるため、今後3年で「店頭6割・EC4割」の売上構成を目指す。1年目はECサイトを開設し月商10万円、2年目は法人ギフト需要を開拓し月商25万円を目標とする。これにより年間売上を現状の900万円から3年後に1,200万円へ引き上げる。

5. 補助事業計画の書き方

補助金で「何を買い、何をやり、それがどう売上につながるか」を書きます。コツは経費と効果を1対1でつなぐこと。「ECサイト構築費◯◯円 → 配送注文を受けられるようになる → 月商◯万円の新規売上」のように、買うものごとに効果を書きます。

架空の記入例販路開拓等の取組内容(架空の例)

【取組1】ギフト対応ECサイトの構築(ウェブサイト関連費): のし・メッセージカード対応のECサイトを構築し、店頭で断っていた配送注文・大口注文を受注可能にする。

【取組2】ギフト撮影用の商品写真制作(広報費): 贈答用途の購入判断に直結する商品写真を専門カメラマンに依頼し、EC・SNSで活用する。

【効果】SNS経由の県外問い合わせ(月2件以上)と大口注文(月数件)を受注に転換し、初年度はEC経由で月商10万円を見込む。

広報費・ウェブサイト関連費は単独では申請できず、それぞれ上限30万円などの制限があります(第20回公募時点)。経費区分ごとのルールは回次によって変わるため、必ず最新の公募要領と照合してください。

審査で見られるポイント

  • 自社の経営状況を分析できているか — 数字(売上・客層・リピート率)で語れているか
  • 経営方針・目標が市場の動向を踏まえているか — 「2. 顧客ニーズ」と「4. プラン」がつながっているか
  • 補助事業計画が具体的で実現可能か — 誰が・いつ・何を・いくらで、が書かれているか
  • 経費が取組に対して妥当か — 買うものと効果が1対1で対応しているか

書き終えたら、この4点を自分の文章に当てて読み返してみてください。「審査項目とズレていないか」のセルフチェックが、採択率を上げるいちばんの近道です。

よくある質問

様式2は何ページくらい書けばいいですか?
決まりはありませんが、採択された計画書は本文でおおむね6〜10ページ程度のものが多いと言われます。量より「審査項目に沿って書けているか」が重要です。
手書きでも大丈夫ですか?
電子申請(jGrants等)が原則になっているため、WordやGoogleドキュメント等での作成をおすすめします。テンプレートは公式サイトからダウンロードできます。
誰かに代わりに書いてもらえますか?
報酬を得て申請書類を作成できるのは行政書士だけです(行政書士法)。それ以外の業者への依頼は法令違反のリスクがあります。本記事のような記入例と構造を参考に、ご自身で書くのが基本です。

あなたの場合、いくら戻る可能性があるか。

業種とやりたいことを選ぶだけで、使える可能性のある制度を金額・締切・出典つきでお見せします。無料・約1分。

本記事の記入例はすべて架空のものです。制度情報は2026-07-04時点の公式公表資料に基づいており、最新の公募要領が優先されます。デルカモは申請書類の作成代行は行いません(行政書士法遵守)。