記入例ライブラリ / 基礎知識
補助対象経費とは — 対象に なる 経費・ならない 経費の 見分け方
最終更新: 2026-07-20
補助金で戻ってくるのは、使ったお金の全部ではなく「補助対象経費」に認められた分だけです。ここの誤解が、採択後のトラブルでいちばん多い。この記事では、制度を問わず共通する対象経費の考え方と、対象外になりがちな経費の代表例をまとめます。
対象経費の 3原則
制度ごとに細部は違いますが、どの補助金の公募要領にも共通する原則が3つあります。
- 補助事業のためだけに使うと明確にわかること — 事業計画に書いた取り組みに直接必要な経費であること
- 決められた期間内に発注・支払いが完結すること — 多くの制度で「交付決定後に発注し、実績報告までに支払い完了」が条件
- 証拠書類で金額と用途を確認できること — 見積書・発注書・納品書・請求書・振込記録が揃うこと
逆に言うと、「事業にも私用にも使えるもの」「いつ買ったか証明できないもの」は、この原則に引っかかって対象外になります。
対象に なりやすい 経費の 代表例
- 機械装置・設備費 — 業務用の機械、専用設備。補助金の中心となる経費区分です
- 広報費・ウェブサイト関連費 — チラシ、看板、ECサイト構築など(上限や単独申請不可の制限がつく制度あり)
- 外注費・委託費 — 店舗改装の工事、専門業者への依頼
- システム構築費・クラウド利用料 — 業務システムの導入費や利用料(対象期間に制限あり)
- 専門家経費・展示会出展費など — 制度によって認められる区分
どの区分が使えるかは制度ごとに決まっています。補助金をさがすの各制度ページから公募ページ(出典)を開き、「補助対象経費」の章を確認してください。
対象外に なりがちな 経費
- 汎用性の高いもの — 普通のパソコン・タブレット・スマートフォン・プリンタなど。「事業以外にも使える」ため多くの制度で対象外です(業務専用機器やソフトウェアと一体の場合など、制度により例外あり)
- 車両 — 乗用車は原則対象外。特殊用途車両のみ認める制度もあります
- 不動産・敷金礼金 — 土地・建物の取得費は原則対象外
- 人件費・家賃などの経常経費 — 「事業を伸ばす投資」ではなく通常営業の費用のため、対象外の制度が多数(人件費を認める制度もあるので要領で確認)
- 消費税 — 税抜金額のみが対象になる制度が一般的です
- 振込手数料・収入印紙・許認可費用 — 事務的な付随費用
ここに挙げたのはあくまで「多くの制度に共通する傾向」です。最終判断は必ず、申請する制度の公募要領の「補助対象外経費」の一覧で確認してください。同じ品目でも制度によって扱いが変わります。
「交付決定前の 発注は ダメ」ルール
補助金で最も多い失敗が、これです。採択の連絡が来ても、まだ買ってはいけません。多くの制度では、採択後に「交付申請」を出し、事務局から「交付決定」の通知を受けた日以降に発注した経費だけが対象になります。
採択の喜びで見切り発注してしまうと、その経費はまるごと対象外です。順番は「採択 → 交付申請 → 交付決定 → 発注 → 支払い → 実績報告」。全体の流れは補助金申請の流れで図解しています(事前着手を認める例外制度もありますが、要領に明記がある場合のみです)。
見積書・相見積の ルール
- 申請時から見積書が金額の根拠になる — 経費明細の金額は見積書と一致させます。どんぶり勘定の丸い数字は経費の妥当性を疑われます
- 一定額以上は相見積(2社以上)が必要な制度が多い — 金額基準は制度ごとに異なります。中古品の購入は相見積必須とする制度が一般的です
- 親族・関連会社からの調達は制限される — 利益相反にあたる取引は対象外や減額の対象です
よくある質問
- 補助金がもらえるのは、使った金額の全部ですか?
- いいえ。戻ってくるのは「補助対象経費として認められた金額 × 補助率」で、さらに上限額までです。対象外の経費や、補助率の自己負担分は自分で支払います。消費税分も対象外になる制度が一般的です。
- 経費をどれに計上するか迷ったらどうすればいいですか?
- 公募要領の「補助対象経費」の章に、経費区分ごとの定義と対象外の例が必ず書かれています。それでも迷う場合は、事務局のコールセンターに公募期間中に問い合わせるのが確実です。自己判断で計上して実績報告時に認められないのが、いちばん痛いパターンです。
- 現金で支払ってもいいですか?
- 銀行振込が原則の制度が多く、現金払いは金額上限があったり認められなかったりします。証拠書類(請求書・振込記録・通帳コピー)が残る支払い方法を選んでください。クレジットカード払いは、実績報告期限までに口座引き落としが完了していることを条件とする制度が一般的です。
本記事は複数の制度に共通する一般的な傾向の解説であり、個別制度の公募要領の記載が常に優先されます。税務の取り扱いは税理士等の専門家にご相談ください。デルカモは申請書類の作成代行は行いません(行政書士法遵守)。