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ものづくり補助金の口頭審査とは — 聞かれること・落ちる人の共通点

最終更新: 2026-07-26

ものづくり補助金は、書類を出して終わりの補助金ではありません。書面審査のあとに、経営者本人がオンラインで受ける口頭審査があります。ここで初めて「計画書を自分で書いていない」ことが露呈して評価を落とす——そんなもったいない失敗を防ぐための記事です。

第23次公募は受付終了(採択発表2026年8月上旬予定)。第24次以降は未発表。この記事は直近公募(第23次)の運用に基づいています。次回公募で形式が変わる可能性があるため、応募時は必ず最新の公募要領をご確認ください。

口頭審査とは

口頭審査は、提出された事業計画について審査員が経営者本人に直接質問する審査です。書面審査を補完する位置づけで、オンライン会議形式で行われます。

導入の背景ははっきりしています。外部の支援者が書いた「きれいだが本人が中身を知らない計画書」を見分けるためです。だからこそ質問は、計画書を読み上げれば答えられるものではなく、事業を本当に考えた人でなければ答えられないものが中心になります。

制度の基本情報

制度名
ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金
現在の回次
第23次公募は受付終了(採択発表2026年8月上旬予定)。第24次以降は未発表
補助上限
製品・サービス高付加価値化枠: 750万円(従業員1〜5人)〜2,500万円(51人以上)。大幅賃上げ特例で最大3,500万円/グローバル枠: 3,000万円
補助率
中小企業50%・小規模企業者/小規模事業者/再生事業者66.7%(最低賃金引上げ特例の適用で66.7%)
対象者
中小企業・小規模事業者(常時使用する従業員1人以上)。革新的な新製品・新サービスの開発が必須
計画書の形式
本文は電子申請システムに直接入力+補足資料PDF(A4・5ページ以内。超過や本文のPDF代替は審査対象外)
公募スケジュール
第23次: 公募2026年2月6日〜5月8日17:00締切(受付終了)。次回公募のスケジュールは公表され次第、公式サイトに掲載

形式 — 誰が・どうやって受けるか

  • 受けるのは経営者本人 — 代表者など経営の中身を語れる本人のみ。支援者・コンサルタントの同席や代理は不可
  • オンライン形式 — 指定された日時にオンライン会議で実施。所要時間は15分程度とされています
  • 一人で参加 — 直近公募では、審査中の資料閲覧や第三者の同席は認められない運用でした
  • 日程は事務局から指定 — 書面審査通過後に案内が来ます。応募したら審査期間中はいつでも受けられる前提でスケジュールを空けておくと安全です

聞かれること

質問は提出した事業計画がベースです。よく聞かれる系統は次の4つです。

  1. 事業内容の核心 — 「この取り組みの何が革新的なのか、ご自身の言葉で説明してください」。計画書の要約ではなく、腹落ちした説明が求められます
  2. 数字の根拠 — 「売上が3年で◯◯万円増える根拠は?」「単価と数量の内訳は?」。計画書に書いた数値計画は、すべて説明責任が伴います
  3. 実現可能性 — 「誰がやるのか」「設備が入ったら生産体制はどう変わるのか」「リスクは何か、どう対処するか」
  4. 資金と体制 — 「自己負担分の資金手当ては?」「補助金が出るまでの立て替えはどうするか」
架空の記入例想定問答の例(架空の金属加工業)

Q「5軸加工機の導入で医療機器部品に参入するとありますが、なぜ御社にできるのですか?」

A「現在も航空部品で±5ミクロンの公差に対応しており、検査体制はすでにあります。医療機器メーカー2社から『この精度でチタンを削れるなら発注したい』と具体的な引き合いがあり、足りないのは設備能力だけです。だから設備投資が参入の最後のピースになります」——のように、事実(実績・引き合い)→だからこの投資、の順で短く答えるのが理想です。

準備の仕方

  1. 計画書の数字を全部「口で」説明できるか確認する — 売上計画・投資額・賃上げ計画。1つでも「支援者が入れた数字なので分からない」があれば、そこが最大のリスクです
  2. 1分版・3分版の事業説明を作る — 「何をやるか」「何が新しいか」「なぜ儲かるか」を1分で言えるように。長く話すより短く言える方が理解の証明になります
  3. 第三者に質問してもらう — 家族や従業員でかまいません。「なぜ?」「根拠は?」を5回続けてもらい、詰まった箇所を計画書に戻って潰します
  4. 通信環境を整える — 静かな場所・安定した回線・カメラつきの端末。当日の技術トラブルは避けられる失点です

落ちる人の共通点

  • 計画書を外部に丸投げした — 数字の根拠を聞かれて答えられないパターン。口頭審査はまさにこれを見抜くための仕組みです
  • 暗記で乗り切ろうとする — 想定外の角度から聞かれた瞬間に止まります。暗記ではなく理解が必要です
  • 話が長い — 聞かれたことに答えず背景説明から始めると、限られた時間で評価材料を出せずに終わります。結論→根拠の順で
  • 弱みを認めない — リスクを聞かれて「リスクはありません」は悪手です。リスクを認識した上で対処を語る方が信頼されます

裏を返せば、計画書を自分で考えて書いた人にとって口頭審査は追い風です。書面で伝わりきらなかった熱量と解像度を直接伝えられる場になります。計画書自体の書き方は事業計画書の解説記事へ。

よくある質問

口頭審査は誰が受けるのですか?代理は可能ですか?
代表者など経営者本人が受けます。コンサルタントや支援者の同席・代理は認められていません。「計画書を書いた人」ではなく「事業をやる人」が説明できるかを見る審査だからです。
口頭審査で落ちることはありますか?
あります。口頭審査も採択審査の一部です。書面の評価が高くても、本人が計画の中身や数字の根拠を説明できなければ評価は下がります。
資料やメモを見ながら話してもいいですか?
直近の公募では、審査中は一人で参加し、資料等の閲覧は認められない運用とされていました。カンペ前提の準備ではなく、計画を自分の言葉で説明できる状態を作るのが本質的な対策です。最新の公募要領で運用をご確認ください。

あなたの場合、いくら戻る可能性があるか。

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本記事の想定問答は架空のものです。制度情報は2026-07-26時点の公式公表資料に基づいており、最新の公募要領が優先されます。デルカモは申請書類の作成代行は行いません(行政書士法遵守)。