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補助金の 見積書の 取り方 — 相見積もりは 何社必要か
最終更新: 2026-07-26
補助金の申請でも、採択後の手続きでも、必ず登場するのが見積書です。「何社から取ればいいのか」「何が書いてあればいいのか」を知らずに進めると、あとから取り直しになって締切に間に合わない——という事故が起きます。先に全体のルールを押さえておきましょう。
なぜ見積書が 必要なのか
補助金は税金です。だから事務局は「その買い物の値段は妥当か」を必ず確認します。見積書は経費の妥当性を証明する公式な証拠で、役割は2つあります。
- 申請時 — 経費明細に書く金額の根拠。「ECサイト構築費80万円」と書くなら、80万円の見積書が土台になります
- 採択後 — 交付申請・実績報告での証憑。見積書→発注書→納品書→請求書→振込記録と、取引の流れが一本につながっている必要があります
つまり見積書は「申請のときだけ使う書類」ではなく、入金までずっと使う書類です。最初から正確に取っておく価値があります。
相見積もりは 何社必要か
多くの制度に共通する原則はこうです。
- 一定金額以上の経費は、2社以上の相見積もりが原則。「一定金額」のラインは制度ごとに違います(税抜50万円を基準にする制度が多め)
- 基準未満でも見積書1通は必要なのが基本。「見積もり不要」の経費はほぼありません
- 相見積もりを取れない事情があるときは理由書 — 特定のメーカーしか作っていない、既存システムとの互換性が必須、など。「面倒だったから」は理由になりません
見積書に 入れて もらう 項目
もらった見積書に不備があると取り直しになります。依頼時に次の項目をリクエストしておくと一発で通ります。
- 宛名 — 申請する事業者の正式名称(法人名 or 屋号+氏名)。「上様」は不可
- 発行日と有効期限 — 交付申請の時点で期限切れだと再取得になるため、有効期限は長め(3〜6ヶ月)にしてもらえると安心
- 品名・型番・数量・単価 — 「一式」でまとめず、内訳を分けてもらう。「ウェブサイト制作一式 80万円」ではなく、設計・デザイン・実装・ページ数などの内訳
- 税抜金額 — 補助対象経費は税抜で計算する制度が大半。税込・税抜が分かる書式に
- 発行者の情報 — 会社名・住所・連絡先・担当者
業者への 頼み方 (例文つき)
普通の見積もり依頼と違うのは「補助金申請に使う」と最初に伝えることです。慣れた業者なら書式も含めて対応してくれます。
「◯◯株式会社 △△様 お世話になっております。□□(社名)の××です。現在、補助金の申請準備をしており、貴社の(製品名/サービス名)の見積書をお願いできますでしょうか。申請書類として使用するため、恐れ入りますが次の点にご配慮いただけると助かります。①宛名は「□□株式会社」で ②品名・型番・数量・単価の内訳を記載 ③税抜金額が分かる形式 ④有効期限は3ヶ月以上。お手数をおかけしますが、よろしくお願いいたします。」
相見積もりの2社目にも、同じ仕様・同じ条件で依頼してください。仕様が違う2枚は「比較」になっていないと判断されることがあります。
中古品は さらに 厳しい
中古の機械・設備は新品より価格の妥当性を示しにくいため、複数の中古品販売事業者からの相見積もりがほぼ必須です(必要社数は制度により2社以上または3社以上)。さらに、
- 個人間売買・オークションは対象外になるのが通例
- 型式・年式が分かる書類を求められることが多い
- そもそも中古品を対象外とする制度・枠もある
中古で申請したい場合は、公募要領の確認を最優先にしてください。
やりがちな NG
- 親族・自社の関連会社から見積もりを取る — 利害関係者との取引は補助対象外になるのが原則です。「妻が代表のデザイン会社に発注」はアウトと思ってください
- 申請後に仕様や機種を変える — 見積書と実際に買うものがズレると、経費が認められないリスク。変更したくなったら必ず事務局に事前相談
- 口頭やチャットの金額だけで申請書を書く — あとから正式見積もりを取ったら金額が違った、はよくある事故です
- 有効期限切れの見積書を使い回す — 交付申請のタイミングで期限が切れていると再取得です
なお「そもそも何が補助対象経費になるのか」は補助対象経費の解説記事にまとめています。
よくある質問
- 相見積もりで、安くない方を選んでもいいですか?
- 原則は最低価格の選定です。あえて高い方を選ぶ場合は「選定理由書」で合理的な理由(納期・保守体制・実績など)の説明を求められるのが一般的です。理由が書けないなら最安を選ぶのが無難です。
- カタログやネットの価格表示でも代用できますか?
- 制度によっては、市販品でメーカー等が価格を公表している場合にカタログや価格表で妥当性を示せることがあります。ただし認められる範囲は制度ごとに違うため、公募要領の経費のルールを確認してください。
- 見積書の発行にお金はかかりますか?
- 通常の見積書は無料が一般的です。ただし詳細な設計や仕様検討を伴う場合は費用がかかることもあります。「補助金申請に使う見積書」であることを最初に伝えておくとスムーズです。
本記事の例文は架空のものです。経費のルールは制度・公募回ごとに異なり、最新の公募要領が優先されます。デルカモは申請書類の作成代行は行いません(行政書士法遵守)。