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補助金と 助成金の 違い — どちらを 使うべきかの 判断基準
最終更新: 2026-07-20
どちらも「返さなくていいお金」ですが、中身はかなり違う制度です。この記事では違いを4つの軸で整理し、「自分の場合はどちらを見ればいいのか」まで判断できるようにします。
30秒で わかる 結論
ざっくり言うと、補助金は「事業を伸ばす投資」への支援で、審査で選ばれる競争型。助成金は「人を雇う・育てる取り組み」への支援で、要件を満たせば原則もらえる要件充足型です。
設備を買いたい・お客さんを増やしたい・ITを入れたいなら補助金。従業員の雇用や職場環境の改善に取り組むなら助成金。まずこの入口だけ覚えておけば、探す場所を間違えません。
4つの 軸で 見る 違い
| 軸 | 補助金 | 助成金 |
|---|---|---|
| 主な財源・管轄 | 経済産業省・中小企業庁・自治体など(税金) | 厚生労働省が中心(主に雇用保険料) |
| 審査 | あり。事業計画を競い、採択・不採択が分かれる | 原則なし。要件を満たして正しく申請すれば支給される |
| 主な使い道 | 設備投資・販路開拓・IT導入など「事業を伸ばす」お金 | 雇用・育成・職場環境改善など「人に関する」お金 |
| スケジュール | 公募期間が決まっており、締切を逃すと次回まで待ち | 通年で申請できるものが多い |
名前は目安にしかなりません。自治体の制度には「助成金」と名乗る競争型もあれば、その逆もあります。大事なのは名前ではなく、審査で選ばれる型か、要件を満たせばもらえる型かです。
補助金の 特徴 — 審査で 選ばれる 「事業の 応援」
補助金は、国や自治体が「こういう方向に経済を動かしたい」という政策目的のために予算を組み、その方向に合う事業計画を出した事業者を審査で選んで支援する仕組みです。設備投資・販路開拓・IT導入・省力化など、お金の使い道は「事業を伸ばすための投資」が中心になります。
- 採択・不採択がある — 申請すれば必ずもらえるわけではなく、事業計画書の出来で差がつきます
- 公募期間がある — 締切を逃すと次回公募まで数ヶ月待つことになります
- 原則は後払い — 先に自分で支払い、実績報告のあとで振り込まれます
いま募集中の補助金は補助金をさがすで都道府県別・目的別に一覧できます。申請から入金までの全体の流れは補助金申請の流れで解説しています。
助成金の 特徴 — 要件を 満たせば もらえる 「雇用の 応援」
助成金の代表格は厚生労働省の雇用関係助成金です。財源が主に雇用保険料であることから、雇用を守る・増やす・働きやすくする取り組みが対象になります。キャリアアップ(非正規から正社員への転換)、人材開発(研修)、両立支援(育休・介護)などが典型です。
- 競争ではない — 要件を満たし、正しい手順・書類で申請すれば原則支給されます
- 手順の前後が命 —「取り組みを始める前に計画届を出す」など、着手のタイミングを間違えると要件を満たせなくなるものが多くあります
- 労務管理が前提 — 雇用保険の適用、賃金台帳・出勤簿の整備など、日頃の労務管理が問われます
どちらを 見るべきか — やりたい ことから 逆引きする
- 機械・設備を買いたい / 店を改装したい / ECを始めたい / ITツールを入れたい → 補助金
- パート従業員を正社員にしたい / 研修をやりたい / 育休の体制を整えたい → 助成金
- 人手不足を機械やロボットで解消したい → 補助金(省力化投資の制度など)
- 従業員はいない。ひとりで事業をしている → まず補助金。雇用関係助成金の多くは対象外です
迷ったら「そのお金はモノ・仕組みに使うのか、人に使うのか」で分けるのが、いちばん外しにくい判断基準です。
共通する よく ある 誤解
- 「申請すればすぐお金がもらえる」 — どちらも原則後払いです。立て替えられる資金繰りの計画が先です
- 「もらったお金は非課税」 — 原則、収入として課税対象です(FAQ参照)
- 「一度もらえば毎年もらえる」 — 補助金は1回きりの公募単位が基本です
- 「使い道は自由」 — 認められるのは対象経費だけです。詳しくは補助対象経費の解説へ
よくある質問
- 補助金と助成金は併用できますか?
- 対象となる経費や取り組みが重複しなければ、併用できるケースは多くあります。ただし「同一の経費に対して国の複数の制度から重複して受給する」ことは原則できません。それぞれの公募要領・支給要領の併給調整の項目を確認してください。
- もらったお金に税金はかかりますか?
- 補助金・助成金とも、法人税・所得税の計算上は原則として収入(雑収入)に計上します。「もらえるお金=まるごと手取り」ではない点に注意してください。固定資産の取得に充てた場合は圧縮記帳という税負担を繰り延べる仕組みもあるため、詳しくは税理士や税務署にご確認ください。
- 個人事業主でも使えますか?
- 使えます。補助金は多くの制度で個人事業主が対象に含まれます。助成金は雇用保険に加入した従業員を雇っていることが前提になるものが多いため、一人で営んでいる場合は補助金から探すのが近道です。
本記事は制度の一般的な仕組みの解説です。個別の制度の要件・金額は必ず各制度の公募要領・支給要領をご確認ください。税務の取り扱いは税理士等の専門家にご相談ください。